この記事から得られること
この記事では、UXデザインのプロセスの1つである「ユーザーインタビュー」において、当日に使用する「インタビューシート」の作り方の概要について解説します。
なお、この記事は「約3〜5分」で読める内容となっています。
「インタビューシート」とは?
「インタビューシート」とは、ユーザーインタビュー中に使用する「インタビュアー(インタビューする側の人)用のシート」のことで、「当日の作業内容」や「インタビュアーのセリフ」などがまとめられています。
作成方法としては、基本的には「スプレッドシート(Excel)」を使って表のかたちで作成します。
そして、実際のインタビュー時は、パソコンを用いて内容を記録しますが、一応、印刷して手書きするケースも考慮し、インタビューシートを作成する際は「印刷しやすいレイアウト」にもしておくことが望ましいです。
「インタビューシート」には具体的に何を書けばよい?
インタビューシートには、まず「被験者のデータ」を記入できるようにしておきます。
例えば、
- 被験者No.
- インタビュー日時
- 年齢・性別
- 氏名
- 被験者のカテゴリ(ある場合のみ)
などが挙げられます。最低限、被験者ごとにインタビューシートが区別できればよいと思います。
次に、インタビューシートの「列」に対して、以下のような項目を追加していきます。
- 作業No.
- 作業内容
- 作業の優先度
- 作業時間
- 実際の作業時間
- トータルの時間
- インタビュアーのセリフ(質問)
- 作業に必要なモノや機器
- メモ欄
「作業の優先度」は、時間が足りなくなった際に「どのタスクを省略するか」の判断に使用します。
また、「インタビュアーのセリフ」では、タスクに対する質問もおこないます。
なお、質問テクニックについて詳しく学びたい方は、「ラダーリング」と呼ばれる質問テクニックがあります。
「ラダーリング」について詳しく学びたい方は、よろしければこちらの記事もご確認ください。
また、インタビューシートを印刷して使用することも考慮し、念のためメモ欄の列も用意しておくこともおすすめします。
そして、インタビューシートの各「行」に対して、以下内容のような「当日のインタビューの具体的な作業」を順番に記入していきます。
例えば、
- 会場設営
- 被験者との挨拶(ラポールの形成)
- インタビューの事前説明
- 事前アンケート記入
- 被験者がおこなうタスク
- 被験者への質問
- タスク切替え時の準備
- 最後のお礼
などを記入していきます。
最初の作業となります「被験者との挨拶」でおこなう「ラポールの形成」は、ユーザーインタビューを円滑に進めるための重要なプロセスですので、詳しく学びたい方は、よろしければこちらの記事もご確認ください。
なお、そのほかの「項目の内容」について、今回の記事では深くは説明しませんが、どれも重要な項目ですので、ユーザーインタビューを実施するメンバーや関係者の間で議論した上で、埋めていくことをおすすめします。
シートを作成する際の注意点
「被験者への質問」を作成する際は、ある程度「被験者の回答のパターン」を予想しておき、「深堀りするための質問」を用意しておくことをおすすめします。
また、単純に回答をもらうだけの質問は「事前アンケート記入」のプロセスで、書いていただくことをおすすめします。
また、ユーザーインタビューの被験者数にもよりますが、インタビュー数を重ねていくなかで、「想定していた作業時間」よりも明らかに時間オーバーするタスクが分かった場合は、各作業の「時間配分の見直し」をすることをおすすめします。
まとめ
今回の記事では、UXデザインのプロセスの1つである「ユーザーインタビュー」にて当日に使用する「インタビューシート」について解説しました。
インタビューの種類によっても色々な方法があると思いますので、「絶対にこの項目を書いてください」と説明したいわけではありません。
ですので、この記事を参考にしていただき、インタビューごとにアレンジしていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
今回の記事は以上です。
この内容がみなさんのUXデザイン、UIデザインの勉強になりましたらうれしいです。
引き続き、UXデザイン、UIデザインの勉強を一緒にしていきましょう。